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2007年11月

2007.11.28

モーテル

公式サイト

なんかホラーっぽかったので見に行きました。
車の故障でモーテル、怪しい支配人と・・・オープニングタイトルの雰囲気もなんとなく、「サイコ」みたいな映画?と思ったんですが、まあちょっと意識してる箇所もあったんだけど違った話でした。
殺人ビデオも、追っかけてくる殺人鬼も、モーテルの支配人もあんまり怖くないし、一番盛り上がった殺人鬼を車でぶっ潰して殺すシーンと支配人と揉み合って撃ち殺すシーンも、死に方も普通でなんかさらっとした感じで残念。
支配人、実は生きてますっていう演出も活かされぬまま終了。
ただこの映画低予算らしく、コテコテのCGも殆ど見られず、ラストのクレジットもダラダラ長くなくて
良い。でも低予算ならもっと思い切った映画を作ればいいのになー、と思った。
しかしなんだか中途半端な映画でした。

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散り行く花

『国民の創世』でおなじみグリフィスがリリアン・ギッシュを主演に撮ったサイレント映画です。
今回は、澤登翠さんという活動弁士つきの上映会で見ました。
私はそんなにサイレント映画を見た事があるわけではないんだけど、サイレントは全て映像で見せなきゃならないから表現できることに限界があると思うのですが、活弁をつけることで映画に物凄い奥行きがでるので、かなり驚愕しました。画に台詞が字幕で時々挿入されますが、活弁士はそれを読み上げるだけではなく、自分で用意した言葉で情感たっぷりに状況を語るんです。
正直サイレントで画づらだけ見てても、「なるほどね」とは思うけど、やっぱり心を動かされるまではいたらなかったと思います。活弁士の方の、映画についての理解の深さや、言葉の表現力に驚愕し感動いたしました。すごい!

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2007.11.25

アフター・ウェディング

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『しあわせな孤独』のスサンネ・ビア監督の新作。主演は同じくマッツ・ミケルセン(『007カジノロワイヤル』のル・シッフルの人)。
実はこの前に予告を見てしまったんだけど、最も重要な部分がネタバレされてしまい、これを知らなきゃもっと感動したのに・・・と思ってしまった。確かにその部分を入れないと予告がかなり平坦なものになってしまうので、きっと試行錯誤の結果あの予告編になったと思うんだけど。これから観る人には、できるだけ事前情報を入れないで見ていただきたい。
映画は家族を描いているようだけども、その各々にある本質的な孤独を描いています。感情の機微が眼や表情のクロースアップを多用して撮られていて、その手法が必ずしも有効ではないような気がしたのでちょっと気になってもいたんだけど、宣材にも使われている娘が泣くシーンのアップでの表情の撮り方が非常に感動的で感心してしまった。
『しあわせな孤独』でダメながらもカッコいかったマッツ・ミケルセンは、ホラー向きと思えるほど変な顔だなあ・・・と思った。ル・シッフルって適役だわね。顔の系統で言えば、スティーブ・ブシェミとかウィレム・デフォーみたいな破壊力がある。歯並びとか酷いし・・・でも素敵なんだけども。いや素敵です。

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2007.11.08

インベージョン

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これ確かリメイクのリメイクだったかと思うんですが。
ニコール・キッドマンとダニエル・クレイグ主演です。宇宙から帰還したロケットが大破し、それに付いていた他惑星の生物が人間に侵入し、ゾンビのように増殖し精神を支配していく恐怖を描いています。
ストーリーの流れはありがちで想像の範囲内だったので特に感心したものではなかったけど、この作品の主張はなかなか興味深いものでありました。人間が感情を全く失ってしまえば、怒り・妬み・欲などがなくなるため戦争や争い事がなくなり世界は平和になるということ、しかし感情がないというのはもはや人間ではないというパラドックス。当たり前だと思っていることが当たり前でなくなる恐怖。
そういうことを考えさせられる映画でした。うーん。

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ヘアスプレー

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ジョン・ウォーターズの映画を元にして作ったミュージカルの映画化。ちょっと紛らわしいですが。ちなみにジョン・ウォーターズは冒頭に変態役でチラッと出演していました。
正直見る前はあんまり期待してなかったんだけど、非常に楽しく面白く、良い映画だったと思います。
背景は60年代初頭の、まだ黒人差別が色濃い時代、ダンスのTV番組が大好きな女の子の話です。
主人公の女の子はデブでチビでブサイクという三重苦の白人ながらマイノリティなんですが、やたらポジティブで、リベラルな考えの持ち主なんですが、そのリベラルが説教臭いものではなく、「黒人のダンスや曲の方がカッコいい!」「黒人差別がない方が新しい!」という(子どもなので)あっけらかんとしたものなのが非常に良いなと思いました。
それにしても白人のダンス&曲のダサさと、黒人のダンス&曲のカッコ良さが非常にわかりやすく描かれてて面白い。(「ドリームガールズ」でも同様の描写ありましたが)
あとは、クリストファー・ウォーケンが主人公の父親役(母親は特殊デブメイクのジョン・トラボルタ)なんですが、すっかりおじいちゃんみたいな風貌で・・・まあ年齢的にもおじいちゃんなんだけど・・・歌って踊ってました。
曲もよく出来てるし、社会的な背景の描き方も単純化されてるけどわかりやすいし、10代の若い人とか親子で見るのに良い映画だと思いました。
ひとつ気になったのが戸田なっちゃんの字幕で、もっと酷い事を言ってるのにかなりソフトな表現になってるなあと思うところがありました。

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ALWAYS 続・三丁目の夕日

公式サイト

えーと、言わずもがなのアレです。
淀川長治式に、褒めどころから探してみましょう・・・・・・うーん、堤真一はカッコいい。あとは、飽きさせない(私は飽きたけど)じゃないですかね。あと、2時間超えるので、1800円で80分とかよりは得した気がするかもね。
ダメだ!良いところを書いたつもりなんだけど。
ということで本心を書きます。
前作もそうなんだけど、この映画って「昔懐かしい昭和」ではなくて、ジャスコとかの大型店舗にある「昭和再現してみましたコーナー」なんだよねえ。最近よくある「昭和風居酒屋」とかさ。その辺に売ってる昭和レトログッズ並べました的な。だから、列車のシーンなのに座席に灰皿がないというような詰めの甘さが目立ちます。
それだけならまだいいんだけど、人物の内面が全く描かれていないんです。その瞬間瞬間のエピソードに付随する当たり前のエモーションだけなので、心情の積み重ねによる人物の感情や動きがない。だから人物造形も非常にステレオタイプ。
ベッタベタな話の展開が読めるのはまあいいけど、キャラクターがただの「昭和の背景」と一緒って・・・とってつけたような戦争話なんて要るか?
あと、この監督は自分でVFXとか担当してるからだろうけど、やたら「ここCG使ってます!」「ここ合成してます!」っていうのが目について興ざめなんだよねー。別に使っても良いけど、ただ見せたいだけじゃないの?っていう描写が多すぎる。
と、まあいつものようにけなしちゃったけど、それだけこの映画をしっかり見たっていうことです!上映中何度も時計見ちゃったけども。

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人妻集団暴行致死事件

田中登監督のロマンポルノでございます。
タイトルは内容的に間違ってはいないんだけど、そんな物々しい映画ではなく、青春映画として秀逸だなあととても感心して見てました。女の子とやることしか考えてない20歳前後の男子3人組の一人が故・古尾谷雅人、ガリガリです。ダメな若者なんだけど、まだ子供のところと行動だけ大人のところが微妙に丁寧に描かれています。
殺された人妻の旦那が室田日出夫なんですが、いやらしさと寂しさとが絶妙。それにしてもちょっと可哀想すぎる役なんですけども。
話だけ聞けばなんとも酷い話なんだけど、これをなんとも面白寂しく描いた傑作だと思いました。
殺された嫁さん、カヒミカリィにちょっと似てます。
映画が終わって知人も同じ回で見てたので話したら、「八重子が一番変」といってましたが、まさにその通りだと思いました。

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赤い髪の女

神代辰巳監督のロマンポルノでございます。
トラック運転手の男(石橋蓮司)と偶然拾った赤い髪の女(宮下順子)がひたすらセックスするという映画です。ロマンポルノですから。
でもまあひたすらセックスするだけといっても、男女の思考や行動に本質的なものを感じ、なるほどなと思うことが結構ありました。
石橋蓮司がダメ男なんだけど、こないだ見た『嗚呼!おんなたち猥歌』の内田裕也よろしく、ダメなんだけど色気があって素敵なわけです。こういう男に惹かれる女は多いと思います。
宮下順子は『実録・阿部定』の方がよかったなあ。岡江久美子にちょっと似てるよね。
2本立てで『人妻集団暴行致死事件』を後に見て、そっちの方がかなりよかったので若干かすんでしまいました。

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レッスン!

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アントニオ・バンデラス主演、社交ダンスの世界的名手が学校の落ちこぼれをダンスで救うという実話ベースの映画化です。
こういうタイプの映画はよくあるから真新しい感じはしないけど、丁寧に作っているので好感は持てる。それよりなにより紳士なバンデラスがステキ!!いや〜カッコいいわあ。あとクラスで一番ダンスの上手な女の子がカワイイ。
ダンスの映画といっても、基本になっているのは子ども(高校生だけど)に対しての教育とか、接し方とか、信頼とかいったことなのですが、あくまでそれをダンスに合わせて楽しく描いているところが良いです。社交ダンスがどういう精神を持ったものなのかわかり、なるほどねと思いました。教育に携わる人が見るといい映画じゃないでしょうか。

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2007.11.01

実録・阿部定

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性と愛のフーガ 田中登の世界/神代辰巳の世界、成人映画特集です。
タイトル通り、おなじみ阿部定事件の阿部定を描いた作品。(阿部定事件を知らない人は検索してみよう)
大島渚の「愛のコリーダ」は、定と吉蔵の出会いから事件に至るまでを、どちらかというと吉蔵目線で性愛を中心に描いた感じですが、こっちは既に宿に入ってから事件後の定に至るまで、阿部定目線で描かれています。
定を演じたのは宮下順子さんというロマンポルノの大女優の方だそうなんですが、横顔がとても綺麗だなあと思って見てたんだけど、なんとなく私が抱いていた阿部定のある種の天真爛漫さみたいなイメージが、彼女の演じる定にしっくりきました。吉蔵は正直あんまり魅力的じゃなかったけど・・・(吉蔵は藤竜也が最高!!)
この4畳半でひたすら一緒に居て情事を重ねるっていう、ある種理想のような気もするけど未来のまったく見えない袋小路の状況って、もう傍から見て「これは死ぬしかないかも」って思います。もうあの部屋から死臭がしそうだもん。きっとそれは2人も本能的にわかっていたからこういう結末だったのかも知れないけど。結局ここを生き抜いた阿部定の逞しさ!
あとはやっぱり、吉蔵の局部を持って逃げた(?)定の行動や心境が一番関心をそそられるところですが、心境は想像するしかないものの、行動の部分まで描かれていたところがなかなか興味深かったです。
「愛のコリーダ」とは別目線で見られる阿部定(事件)としておすすめです。

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嗚呼!おんなたち猥歌(わいか)

公式サイト

性と愛のフーガ 田中登の世界/神代辰巳の世界、成人映画特集です。
ずっと売れない中年ロック歌手役を内田裕也が演じます。この男、妻子がいるのに風俗嬢の愛人が居て、ヒモ同然に暮らし、この愛人が事故で入院した先の看護婦にも手を出してしまう、本当にダメッダメな人間です。でも、この男、カッコいいんです。ダメダメなんだけど、こういう男を好きになる気持ちはよく解る!あと、この男というか内田裕也がバンドで歌うシーンが数回出てくるんですが、これが超カッコいい!!内田裕也は今でもカッコいいんだけど、若い時にこんなに素敵だとは知りませんでした。
ここに出てくる男、ジョージ(内田裕也)とマネージャーの安岡力也は、認められたい・自分を肯定したい気持ちが屈折した方向に向かいながらも、心根は純粋というかまだまだ青春という感じなんですが、それに対して出てくる女たちの屈強さとしたたかさの対比が面白い。
愛人と看護婦がジョージの取り合いになるんですが、もめてるうちになんだか共感して仲良くなって行くのとかね、現実味なさそうなんですが、ちょっと考えると、たとえば元彼氏の歴代の彼女が一堂に会したら、結構仲良くなれるんじゃないかと思うんです。現在の彼氏だとそうはいかないですが、別れた男だったら興味はないし、でもみんな共通項があるから楽しそうじゃない?まあだいたい悪口とか文句祭りになると思うけどね(笑)

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