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2008年6月

2008.06.18

アフタースクール

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「運命じゃない人」が大変評判の良かった、内田けんじ監督の新作です。ちなみに「運命〜」は見ていません。
感想を一言で言えば、私の大嫌いなタイプの映画でありました。とにかく前半で伏線を張りまくって(しかもこの部分全く話として面白くない)、後半でひっくり返して伏線をバカ丁寧に回収し、ネタバレは細部まで説明するという超親切設計!こりゃどんなバカでもわかるわい!つーか観客をバカにしてんのか!と言いたくなります。
“凝った脚本”“誰も予想できない結末”って、だから面白いかっていうわけじゃないでしょ。勘違いも甚だしい。まずは「観客を騙す」というのがあって、それに取ってつけたようなヒューマニズム!!しかも演出がダッサダサ!!特にラストの、学校の大泉洋と常磐貴子が2人で話すシーンは鳥肌が立つくらい寒かったです。
これに似た映画で思い出すのは、また私の嫌いな「THE有頂天ホテル」と「キサラギ」なんですが、この3本ってどれもキャラクターが上っ面しか描けてないと思うのです(この中では「キサラギ」はまだましですが)。あとは、どれも大資本の・・・超商業主義の臭いがプンプンするのです。
でもまあヒットしているようなので、またこれに似たようなのが作られるんだろうな〜。こんな映画より他に観るべき映画は山のようにあるのにね・・・

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さよなら。いつかわかること

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兵役でイラク戦争に行った母親の戦死告知を受け取った父親が、幼い娘2人に母の死を知らせるまでの物語。ジョン・キューザックが主演です。
90分ないくらいの映画で、こういう繊細な心情を描くには時間が短いのでは?と思ったのですが、これが非常に丁寧に描かれていました。
ジョン・キューザックの演技は本当にかなり素晴らしいので、この父親の弱さとか辛さがひしひしと伝わるのですが、個人的には自分と同じ長女にかなり感情移入してしまい、幼いながらもなんとなく大人たちの行動がおかしいと感じたり、何かあったんじゃないかと不安になったり、そんなことを全く知らない無邪気な妹を見たりするお姉ちゃんを見てて、なんとも言えない気分になるんです!!あーわかるよその気持ち!!
映画を見て泣いたからと言って、その映画が良い映画だったとは限らないと思うのですが、この映画に限っては鼻水も出るくらい泣きましたが、それに見合うくらいとても良い映画でありました。

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シューテム・アップ

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クライブ・オーウェン、ポール・ジアマッティという私のアイドル2人が主演で、イタリアのエロ女神モニカ・ベルッチがヒロインという、キャストだけで見たくなる映画です。
予想はしてたけど・・・もう、見ただけで頭が悪くなるような、IQ低過ぎの、馬鹿で馬鹿でどうしようもなく面白い映画でありました!!!去年で言えば、「アドレナリン」とか、その前だと「スネークフライト」みたいな、もう細かいところなんて気にしないで頭を空っぽにして見る素晴らしきバカ映画。
私は銃のことはよくわかんないけど、どう考えてもそれは有り得ないだろう、っていうのが満載です。銃やアクションのクダらなさもいいんですが、クライブ・オーウェン演じる主人公のキャラクター設定もいいのです。「ウィンカーあげないで車線変更してんじゃねえよ!!」とキレてその車に接触してクラッシュさせたりとか、敵に追われて急いで車に乗り込んでも必ずシートベルトを締めるとか、マジメなんだかなんなんだかわけがわからない破綻した性格です。
ポール・ジアマッティは今回気持ち悪かったですねえ!まあ普段から素敵とは言えないんですが、そのビジュアルをふんだんに活かした気持ち悪さで素晴らしかったです。
とにかく最後まで馬鹿を貫き通して楽しめる映画なんですが・・・なんか一般的には評判よくないみたいねこれ。面白いのになあ。

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2008.06.17

シークレット・サンシャイン

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「ペパーミント・キャンディー」「オアシス」の2本が個人的には好きなイ・チャンドン監督の新作です。
ほとんど前知識なしで挑んだのですが・・・正直予想したほど良いとは思えなかったです。
子どもを誘拐/殺害され、精神的なバランスを失ってゆく女性を描くのですが、確かに主演の女優さんの演技とかすごいんだけど、なんかステレオタイプなイメージのような・・・特別驚くことがなかったです。ソン・ガンホも、“ださくてイマイチだけど気のいいおじさん”という、「あーこんなソンガンホ何度も見たなあ」的な役どころで、正直ソン・ガンホでなくてもいいんじゃないかと思ってしまった。
密陽の街の閉鎖的な感じの描き方なんかは好きなんですが。

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2008.06.06

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

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あー、しばらく更新してなかったなあ。まだ読んでる人がいるかわかりませんが久々に書きます。
ダニエル・デイ・ルイスが主演男優賞獲った、ポール・トーマス・アンダーソン(以下PTA)監督の最新作です。
アカデミーと、公開時期がかぶったのと、なんとなくのイメージで「ノーカントリー」と被ってた感のある本作ですが、個人的には「ノーカントリー」を凌ぐ傑作と思いました。スバラシイです。
PTAの映画ってどれも時間的に長いんですが、群像劇だとまあわかるんだけど今回は「パンチドランクラブ」同様、デイ・ルイス演じる主人公を中心に、ポール・ダノ(「リトルミスサンシャイン」のお兄ちゃん、彼もいい役者だと思う)演じるエキセントリック宗教家との確執が柱になってます。
宝石を採掘していた男が偶然油井をみつけて、それをきっかけに石油王にのし上がって行く過程を見ていると、ダニエル・デイ・ルイスがアメリカそのものみたいに見えてきて・・・産油国とか諸外国で土地の人を口八丁手八丁で騙して利益を得ようとするとか・・・勿論それは意識されてるんでしょうが、そんな単純じゃないんです。
狂信的に金に取り憑かれ石油王にのし上がる男と、狂信的な宗教家との対立という構図がおもしろい。お互いを必要として利用して軽蔑して。時間が長い分、かなり丁寧にじっくり描かれている印象。最後のボウリングレーンのシーンはどうなるんだろうと思った。
実は私はPTAは「マグノリア」だけみてないんですが、本当にこの人は良い監督だなあと思いました。ラストの“ロバート・アルトマンに捧ぐ”にちょっとグッときました。

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