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2009年5月

2009.05.17

グラン・トリノ

公式サイト

女は体力的に弱いので、精神力が男よりも強く作られている。男は体力的には女よりずっと強いけど、一見強そうに見えても、精神的には女より圧倒的に脆く弱い。
イーストウッド演じるコワルスキーが大事にしているグラン・トリノは、強い(保守的な意味で)アメリカの象徴であると同時に、男性性の象徴でもある。
50年代で時の止まったような、頑固で超差別主義者のコワルスキー爺さんは強い人間のようだけど、本質的な弱さを、他人を排することや、グラン・トリノや銃で覆い隠しているように見えます。
その彼が、忌み嫌うアジア人少年(と少女)と打ち解けていくまでの様子や、その頑固ジジイっぷりが、結構コミカルに描かれているのが面白い。
映画の中心になっている三本柱は、少年の成長と通過儀礼、父(的なもの)と子の関係性、アメリカ的な暴力の否定、で、それが非常に個人的なものを描きながらも普遍的。ラストはちょっとイーストウッドカッコよ過ぎでしょ!と思いつつ涙してしまいました。歌まで歌うことはないでしょと思ったけど・・・。演出も文句なしでした。
ただひとつ、どうしても、男同士の関係性とか、父親(のような人)が息子に、息子が父親に対する思いっていうのが、頭では理解できても感覚的にどうしてもわからないので、もし自分が男だったら、今の30倍くらい感動できただろうなーと思った。
何はともあれ、傑作です。

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